婦木農場のお米づくり
田んぼの面積は5ha
品種は、コシヒカリ、酒米(兵庫北錦・山田錦)、もち米(ヤマフクモチ)
栽培方法は、紙マルチを使った田植えによる無農薬栽培と除草剤を1回だけ使用した減農薬栽培
前年の12月には田んぼの整備と苗を育てる為の土作りが始まります。
冬の間には田んぼに充分に堆肥や有機肥料を手作業で撒いて土を肥やしていきます。
田んぼの土作りは何年もかかって良い状態を作り上げ続けていきます。
1月には苗床用に土を配合して、籾殻を燻しての薫炭(くんたん)作りを行います。
種もみを専用施設で殺菌消毒し、苗床を手作業で作っていきます。
農薬を殆ど使わない婦木農場では、
「健康な種もみを選ぶ」というのは重要な作業となります。
「塩水選」という方法で、病気に強い健康な種もみを丁寧に選別しています。
選別した種もみを発芽させ、独自に配合した苗床で苗を温度管理して大切に育てます。
田んぼ周辺の用水路と溝を整備して、草刈り機で雑草を刈ります。
婦木農場の田んぼは、農薬を使用しないので生き物が豊富です。
田んぼにトラクターを入れて耕してふと後ろを見ると、鳥たちが行列を作って、
後ろをついてきます。毎年土の中から沢山の虫たちが出てくるのを良く知っているのです。
田おこしをして水を張ると、その日の晩からその年初めてカエルが鳴き始めます。
それまで殆ど存在を見ないのに、毎年不思議さを実感しながら作業を進めます。
水を張ったら水平に代掻きして、側面は丁寧に畔塗り(土手造り)をしていきます。
無農薬栽培を実現させる「紙マルチ」の田植え
米作りには普通沢山の農薬や除草剤を使うものですが、
婦木農場の特徴である「紙マルチ無農薬栽培」とは、
田んぼに紙(段ボール古紙再生紙)を敷いて、雑草の成長を抑えるという方法です。
紙マルチの上から苗を植えて、苗の部分以外には当初太陽光をあてずに、先に稲を成長させます。
紙マルチはゆっくりと40~50日かけて水や微生物などで安全に自然分解されている間に、
雑草より稲を早く伸びさせるという方法で、無農薬栽培を実現させています。
但し、風などで紙マルチがはがれたりめくれたりしますから、手間もコストも時間もかかるし、
一朝一夕には難しい技術なんです・・ でも美味しくて安全なお米が食べたいですから!
紙マルチ専用の田植え機で紙マルチを敷きながら、その上に苗を植えていきます。
途中で紙マルチのロールが無くなったら、田んぼに降りて手作業で交換します。
紙マルチが敷きやすいようになるべく平らに 苗の補充もサポート二人三脚で
紙マルチがめくれてしまっています めくれた部分は手で直します
紙マルチを使った田植えが完了です!約1ヵ月半後には紙マルチは分解されてほとんど見えません。
梅雨の時期には重い肥料を田んぼの状態をみながら追肥していきます。
稲の状態を見極めて、梅雨後半に一旦田んぼの水を抜いて「中干し」します。
稲の白い花が出てきました! 収穫前にも田んぼ周辺の草刈りです。
稲穂の頭が垂れてきました。 稲穂も黄金色に輝いてきました♪
実りの秋、いよいよ待ちに待った稲刈りです! 稲刈り機から専用器具を乗せた車へ
刈り取った籾が積まれていきます。 婦木農場内の施設へ運んでお米の乾燥器へ
機械で刈れないところは、一家総出で鎌で手作業で刈り取ります。
稲刈り後の稲わらもロールで保管してちゃんと様々な用途に使用します。